第2回 ISDPレポート:イナテックソーシャルデザインプロジェクト/コンセプト設計
第2回ISDPが開催されました。
本日の流れは以下です。
19:00 グループでの整理
19:15 課題設定の報告
19:30 コンセプトレクチャー
19:40 コンセプトディスカッション1
20:00 コンセプト中間発表
20:15 コンセプトディスカッション2
20:30 コンセプト中間発表2
20:40 今日の感想・次回への宿題
まだ各チーム、テーマがいくつか見えている中で、
本日はコンセプトの設計に進みます。
昨今の新規事業の進め方において、
「アジャイルに進める」という傾向があります。
昔は、「ウォーターフォール型」といって、
水が、高いところから低いところに流れていくように、
物事を順番通りに決める進め方が一般的でしたが、
昨今の進め方は、順番にこだわらず、全体的にぐるぐる回しながら考える、
という方法がいいのではないか、と言われています。
今回のプロジェクトも、短期間で全体を触ることで、
テーマ・リサーチ・コンセプト・アイデアん間を、何度も何度も、
早く回して考えることで、各項目の整合性を取りながら進めていけます。
テーマで出した意見は、成立するコンセプト、アイデアと昇華していけるのでしょうか?
そんなことを考えながら、コンセプトを設計していただきました。
例えば、Cチームが意見として挙げていた、
「男性の化粧」に対して、意見として上がっていたのは
今回の全体のテーマは「マイノリティ」です。
しかし、年齢が若くなればなるほど「男性の化粧」を許容する人口が増えていきます。
今はマイノリティかもしれまんせんが、10年後はマジョリティかもしれません。
各世代によって、認識のばらつきがあるこれらのテーマは、
どうコンセプトに落とし込むのか、よくよく考えなければいけません。
Bチームの、「歯列矯正の食事」も、そういう意味では面白いテーマです。
昔は、矯正は、一部の子どもたちしか取り組んでいませんでしたが、
近年、顔の小さい、顎の細い子どもたちが増えたせいか、歯列矯正に取り組むこどもが増えました。
2022年03月01日にREPORTOCEANが発行した新しいレポートによると、-歯科矯正市場は、2022年から2030年までの予測期間において、年平均成長率(CAGR)10.8%で推移すると予想されます。
アメリカでは、6割の人が歯列矯正を行なっているのに対し、日本は2割程度とまだまだ少ないですが、今後の成長分野ともいえます。
こういった変化のある分野においては、世代間での意識の格差が、そのまま生きづらさに繋がっていったり、価値の分断を生み出したりしてしまいます。いろいろな世代がともに暮らすなかで、歯列矯正によって、食事に課題を感じてしまう方達に対して、どのようなサポートをすべきか。
プロダクトとしての解決だけではない、どう食事のシーンを設計するか、
それによってどう心理的安全性を確保できるのか。
単純にプロダクトをデザインするだけでは解決しない、課題としての奥のふさかが、
今回のテーマの難しさとおもしろさを感じずにはいられません。
新規事業を興すということは、この社会の中の何の要素を紐解き、決め所にするかという、
「判断基準」をつくることが、とても難しいと思います。
でもそれがなければ、物事は決まっていきません。
テーマ・リサーチ・コンセプト・アイデア、全体的にぐるぐるまわしながらも、
おなじく判断基準も同時に構築していく。
とても苦しい過程ですが、新規事業をつくるためには、
避けては通れないところ。
自分たちならでは視点に、たどり着いて欲しいと願っています。
次回は、中間プレゼンになります。